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リハビリの効果って?目的や効果がないと感じる原因・対処法

ケガや病気の後にリハビリを始めたものの、「本当に効果があるのだろうか」「いつまで続ければいいの?」と疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。

リハビリは単なる筋力トレーニングとは異なり、目的や期待できる効果は多岐にわたります。

この記事では、リハビリがもたらす具体的な効果や、効果を実感しにくい原因、そして時期に合わせた効果的な進め方について詳しく解説します。

リハビリの目的や役割を知ることで、日々の取り組みがより意味のあるものに変わっていくはずです。

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リハビリの効果を実感するために知っておきたい目的と役割

リハビリの効果を実感するために知っておきたい目的と役割

「リハビリを受ければ治るはずと思っていたのに、思うような変化が感じられない」

その背景には、リハビリに対するイメージと、本来の目的とのギャップがあることが少なくありません。

リハビリテーション(Rehabilitation)は、ラテン語の『re(再び)』と『habilis(適した)』に由来し、『本来あるべき状態や、その人にとって最も望ましい状態に近づけること』を意味します。

痛みをゼロにすることや、病気・ケガを完全に元どおりに治すこと「だけ」がゴールではありません。

例えば、骨折や脳卒中の後、治療そのものは一段落していても、すぐに発症前と同じように歩いたり家事をこなしたりできるとは限りません。

そこで、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)などの専門職が関わり、『今の体でも安全に動ける方法』や『その人らしい生活方法』を一緒に探し、身につけていく過程がリハビリです。

リハビリがもたらす具体的な効果

リハビリがもたらす具体的な効果

リハビリは、続けていくなかでさまざまな変化をもたらします。

ここでは、日常生活において実感しやすい3つの期待できる効果を紹介します。

身体の動きがスムーズになる

リハビリでまず実感しやすいのが、体の動かしやすさの変化です。

病気やケガ、長期間の安静が続くと、筋力低下や関節のこわばりにより、歩く・立つ・座るといった基本的な動作でも体に大きな負担がかかります。

リハビリでは、筋力トレーニングやストレッチ、関節の可動域を広げる訓練などを通じて、無理なく体を動かせる状態を目指します。

最初は少し動かすだけで疲れていたのが、次第に歩ける距離が伸びたり、腕が上がる範囲が広がったりと、少しずつ動きの改善が感じられるでしょう。

こうした変化は一度に大きく現れるものではありません。

「先週より少し楽に歩けた」「今日は自分でシャツのボタンをかけられた」といった日々の小さな変化の積み重ねが、体の動き全体の改善につながっていきます。

できることが増えて生活しやすくなる

リハビリでは、食事・着替え・入浴・トイレ・歩行などの日常生活動作(ADL)を、自分の力でできる範囲を広げていくことも、大きな目的の一つです。

実際の生活場面を想定しながら、起き上がりや乗り移り(移乗)、トイレ動作、入浴動作、家事動作といった練習を繰り返し、自立度を高めていきます。

例えば、『食事を自分の口元まで運ぶ』ことを目標にする場合、腕を持ち上げる可動域の確保や、安定して座っていられる姿勢づくりなど、必要な動きに分解して訓練します。

こうして、自分でできることが少しずつ増えていくと、人の手を借りなければならない場面が減り、生活全体のストレスも軽くなるのもリハビリの効果の一つといえるでしょう。

人とのつながりや外出のきっかけになる

体の機能が回復してくると、行動範囲が広がり、社会とのつながりを取り戻すきっかけになります。

「また孫と一緒に公園を散歩したい」「以前のように買い物に行けるようになりたい」といった具体的な目標は、リハビリを続けるうえでの原動力となります。

さらに外出できる機会が増えると、人と会う楽しみが生まれ、毎日の生活にもメリハリがついてくるでしょう。

「リハビリの効果がない…」と感じたときの3つの原因

「リハビリの効果がない…」と感じたときの3つの原因

一生懸命リハビリをしているのに効果が感じられないとき、原因はいくつか考えられます。

ここでは特に多い3つの原因を紹介します。

リハビリのゴールがずれている

『何のためのリハビリか』が明確でないと、効果を実感しにくくなります。

例えば、痛みをゼロにすることだけをゴールにしていると、痛みが完全になくならない限り、効果がないと感じてしまいがちです。

もちろん、痛みの改善は大切な目標の一つです。

しかしリハビリの本来のゴールは、たとえ痛みや障害が残っていても『自分らしく生活できる状態』に近づけることにあります。

『自分がどんな生活を送れるようになりたいのか』というゴールとズレていないかを、時々見直してみてください。

「おまかせ」になってしまっている

リハビリを、やってもらうものと捉え、担当のセラピストに言われたことだけを受け身でこなしていると、どうしても効果が出にくいと言われています。

一方で、自分から積極的に動こうとする人ほど、回復が進みやすいことが臨床の現場でも知られています。

実際に研究でも、『元気・やる気』といった意欲に関わる脳の働きが活発になると、運動機能をつかさどる領域の活動も高まり、リハビリによる運動機能回復を効果的に進められる可能性が示されているのです。

参照:国立研究開発法人 日本医療研究開発機構「“やる気や頑張り”がリハビリテーションによる運動機能回復に大切であることを脳科学的に証明」

つまり、主体的に取り組むかどうかは、気持ちの問題にとどまらず、実際の回復にも影響する要素だと考えられます。

そのためにも、リハビリの目的を理解し、『今、この訓練は何のためにやっているのか』『自分はどうなりたいのか』を意識して取り組むことが大切です。

わからないことや不安なことがあれば、遠慮せずに担当の療法士へ質問してみてください。

変化がゆるやかになる時期にいる

リハビリを続けていると、変化を感じにくい時期が出てくることがあります。

いわゆる『停滞期』と呼ばれるもので、リハビリが進んでいないのではなく、変化のペースが落ち着いてくる自然な経過です。

特に発症から時間が経つほど、リハビリを始めた頃のような大きな変化は出にくくなります。

しかし、筋力や持久力、バランス能力など、見えにくい部分では少しずつ変化が進んでいることも少なくありません。

また、自分ではわからなくても、担当の療法士が気づいている変化が見られることも多いです。

効果がないと感じるときこそ、まずは療法士から現在の状態や変化についてフィードバックをもらい、現状を正しく把握することが大切です。

時期別のリハビリの効果的な進め方

時期別のリハビリの効果的な進め方

リハビリは病気やケガからの回復状態に合わせて、大きく3つの時期に分けて進められます。

急性期:体を守ることを優先にする時期

急性期とは、病気の発症直後や手術直後など、体の状態がまだ不安定な時期のことです。

多くの場合、発症から数日〜1ヵ月程度までが目安とされ、入院先の急性期病院で治療と並行してリハビリが始まります。

急性期のリハビリの主な目的は、生命を守りながら、廃用症候群を予防することです。

廃用症候群とは、安静が続くことで筋力や関節の柔軟性が急速に低下してしまう状態で、リハビリをしないでいると短期間でも日常生活動作に大きな影響が出ることがあります。

そこで、ベッド上でできる軽いストレッチや関節運動、起き上がり・座位保持などの早期離床、食事や着替えなどの基本的な動作を保つための訓練が中心となります。

無理に体を動かすのではなく、体の状態を悪化させないことを優先しながら、次の回復期へつなげる準備を整える時期です。

回復期:集中的に取り組んで、生活復帰を目指す時期

急性期を経て、病状が安定してくると回復期のリハビリへと移ります。

回復期は、低下した機能の回復が期待できる時期で、集中的なリハビリへの取り組みが、その後の生活の質を大きく左右します。

具体的なリハビリの内容としては、起き上がりや立ち上がり、歩行、食事やトイレなどの日常生活動作など、自宅での生活を想定した幅広い訓練を行うことが特徴です。

必要に応じて、退院後の生活環境の整備(手すりや段差など)や、ご家族への介助方法の指導も併せて行われます。

維持期(生活期):できることを維持する時期

回復期を終えて、症状や障害の状態がある程度落ち着いた後の『今の状態でできることを保ちながら暮らしていく時期』が維持期(生活期)のリハビリです。

維持期の目的は、それまでのリハビリで回復した心身機能や日常生活動作(ADL)をできるだけ保ちつつ、生活の質(QOL)や社会参加の機会を維持・高めていくことです。

この段階でリハビリを中断すると、筋力低下や活動量の減少から、再びできることが少なくなってしまうこともあります。

通所リハビリ(デイケア)や訪問リハビリ、外来リハビリなど、生活スタイルに合った方法で無理なく続けていくことが大切です。

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効果的なリハビリに向けた5つのポイント

効果的なリハビリに向けた5つのポイント

リハビリの効果を引き出すためには、訓練の内容だけでなく『どういった心構え』で行うかも大切です。

ここでは、日々のリハビリをより実りあるものにするための5つのポイントを紹介します。

1.リハビリを前向きに捉える

リハビリは、思うように進まない日もあるものです。

だからこそ、できていないところだけではなく、少しでも良くなったところに目を向けることが大切になります。

変化のスピードは人それぞれで、目に見える成果が出るまで時間がかかることも少なくありません。

「今日はここまでできた」「前より少し楽になった」といった小さな変化を意識して振り返ることで、次の一歩を踏み出す気持ちを保ちやすくなります。

まずは、担当の療法士や家族と変化を共有しながら、『できるようになったこと』を一緒に確認していきましょう。

2.小さな成功を積み重ねられる目標を立てる

リハビリの効果を実感しやすくするには、「小さくても達成できた」と感じられる目標をいくつか用意しておくことが大切です。

『ベッドから一人で起き上がる』『家の中を休まずに一周できる』など、自分で達成の有無をはっきり判断できる目標です。

小さな目標が一つずつ達成されることで、前より進んでいる感覚を持ちやすくなり、リハビリを続けるうえでの支えになります。

目標は一人で決めて抱え込むのではなく、担当の療法士に相談しながら、今の状態や生活の状況に合わせて調整してもらうとよいでしょう。

3.頑張りすぎず、正しい動きを意識する

リハビリは、頑張れば頑張るほどよいわけではありません。

過度な負荷は体に余分なストレスをかけ、かえって回復を妨げることがあります。

また、フォームが崩れたまま繰り返すと、正しい動きの習慣化を妨げることにもなります。

重要なのは、適切な負荷で正しい動きを繰り返すことです。

少し楽に感じる程度の負荷でも、正しい動作を継続することでその動きが少しずつ身についていきます。

4.暮らしのすべてがリハビリと考えてみる

リハビリは訓練室の中だけで行うものではありません。

  • 食事をとる
  • 着替える
  • 歯を磨く
  • 歩いてトイレに行く

こうした日常の動作すべてが、リハビリとなります。

訓練で練習した動きを、こうした生活の場面でも意識して使ってみることで、少しずつ実際の暮らしの中で使える動きとして定着しやすくなります。

ただし、リハビリの機会が減り、生活にも慣れてくると、「まあこのくらいでいいか」と動きが自己流になってしまいがちです。

定期的に、担当の療法士と一緒に動き方を確認し、教わったポイントを思い出しながら生活の中で実践することを意識してみてください。

5.楽しみながら続ける工夫を見つける

リハビリは長期にわたることも多いため、「ただ頑張る」だけでは続けるのが難しくなることがあります。

その中で、自分なりに楽しみや達成感を感じられる工夫を見つけておくとモチベーションにつながります。

例えば、『歩けるようになったら行きたい場所を決めておく』『毎日の変化を簡単にメモしておく』『訓練仲間やスタッフとの会話を楽しむ』といった小さな工夫でも構いません。

「頑張らなきゃ」と力みすぎるより、自分のペースで無理なく続けられる方法を探していくことが、結果的にリハビリを長く続けるうえで役立ちます。

まとめ

リハビリの効果は、痛みがなくなることや、完全に治ることだけではありません。

動きやすさが増す、日常生活で自分でできることが増える、人との関わりが広がるなども、すべてリハビリの大事な成果です。

効果が感じにくいときは、目標とのずれがないか、受け身になっていないか、変化がゆるやかになる時期に入っていないかを一度振り返ってみてください。

そのうえで、今の病状や生活の段階に合ったリハビリを、無理のないペースで続けていくことが重要です。

当院・内田クリニックには、整形外科学会専門医および日本リウマチ学会専門医が在籍しており、リハビリも提供しています。

また、当院では適応のある患者様を対象とした動作解析を取り入れております。

リハビリの前後および途中で計測を実施し、歩行の様子を動画で確認いただくことで、患者様ご自身の状態の理解と治療効果の把握、リハビリ継続のモチベーション向上につなげています。

もし、「今のリハビリが自分に合っているか不安」「効果が感じられず続けるか迷っている」といった方は、まずはお気軽にご相談ください。

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記事監修者

医療法人社団内田クリニック 院長 内田 嘉雄

医療法人社団内田クリニック 院長

内田 嘉雄(うちだ よしお)

略歴

  • 2005年4月 東京大学医学部附属病院臨床研修医
  • 以後、関係病院をローテーションし研修を行う
  • 2014年4月 東京都立墨東病院 リウマチ膠原病科勤務
  • 2022年10月 医療法人社団内田クリニック院長

資格

  • 日本整形外科学会専門医
  • 日本リウマチ学会専門医・指導医
  • 日本人工関節学会認定医
  • 難病指定医

コメント

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当院では整形外科疾患全般に対し、生活指導・内服・注射・リハビリテーションを提供しています。手術療法が検討される場合は、近隣の総合病院と連携し対応しています。

関節リウマチをはじめとするリウマチ性疾患の診断・治療を専門領域としており、高血圧・脂質異常症・高尿酸血症など生活習慣病の治療にも対応しています。

また、高齢化やリウマチ性疾患などで増加している骨粗鬆症に対しても、内服・注射・リハビリにて対応しています。上下肢の装具についても、義肢装具士と連携し作成可能です。

妊娠・出産を検討する若年層から高齢者まで、状況に応じた治療選択肢をご提案し、相談しながら一緒に治療を行っています。

常に知識と技術を更新し、皆様に最善の医療を提供できるよう努めています。

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