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リウマチは治療しないとどうなる?放置するリスクと治療法、減薬について解説

「リウマチと診断されたけど、薬が怖くてなかなか踏み出せない」

「痛みがあるけど、放置するとどうなるんだろう」

そんな不安を感じてはいないでしょうか。

関節リウマチは、適切な治療を受ければ症状を抑え、普段どおりの生活を取り戻せる可能性がある病気です。

一方で、治療しないまま放置したり、自己判断で薬をやめたりすると、関節の破壊が進み、日常生活に大きな支障が出ることもあります。

この記事では、リウマチを治療しない場合に起こりうるリスクや、早めに治療を始めることの大切さをわかりやすく解説します。

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リウマチは放置すると進行していく病気

リウマチは放置すると進行していく病気

リウマチはどのような病気で、なぜ放置すると進行していくのでしょうか。

ここでは、リウマチの基本的な病態と、放置によるリスクを解説します。

自分の免疫が関節を攻撃してしまう

関節リウマチは、本来であれば体を守るはずの免疫が誤って自分の関節を攻撃してしまう病気です。

免疫の異常によって関節の内側の薄い膜に炎症が起き、炎症が続くことで周りの軟骨や骨が少しずつ壊れていきます。

つまり、放置すればするほど関節の破壊が静かに進み続けることになります。

初期の段階では大きな痛みを感じにくいこともあるため、「まだ大丈夫」と思っているうちに関節のダメージが積み重なってしまうケースは少なくありません。

症状の初期段階から治療を始めることが大切

リウマチでは、早期の段階から関節の内側で炎症や破壊が進行し、発症後1〜2年の間に関節破壊が急速に進むことがわかっています。

そのため、朝起きたときに手指がこわばる、関節が腫れて痛む、体がだるいといった症状が出はじめた段階で専門医に相談することが、関節を守るうえで大きな意味をもちます。

「もう少し様子を見よう」と先延ばしにしてしまうと、その間にも関節の破壊が進んでしまうリスクがあるため、早めに受診をしましょう。

リウマチを治療しないとどうなる?放置した場合の起こりうるリスク

リウマチを治療しないとどうなる?放置した場合の起こりうるリスク

では実際に、リウマチを治療せずに放置した場合、どのようなことが起きるのでしょうか。

痛みが悪化し、関節が壊れて変形することがある

リウマチを放置すると、関節の内側の炎症が続き、軟骨や骨が少しずつ破壊されていき、進行すると関節が変形して元の形に戻すことが難しくなります。

リウマチの進行度は、X線(レントゲン)で確認できる骨や軟骨の状態によって4段階で分類されます。

  • 第1段階(初期):骨や軟骨の破壊はない
  • 第2段階(中等期):軟骨が薄くなり、関節の隙間が狭くなっているが骨にはまだ破壊がない状態
  • 第3段階(進行期):骨や軟骨に破壊が生じている
  • 第4段階(末期):関節が破壊され、動かなくなっている

一度変形してしまった関節を元の状態に戻すことは難しいため、変形が起きる前に治療を始めることが大切です。

関節の動きが悪くなり、普段の生活に支障が出る

関節の破壊が進むと、日常のさまざまな動作に影響が出てきます。

瓶のふたを開ける、ボタンをかける、スマートフォンを操作するといった何気ない動作が難しくなることがあります。

足の関節が侵された場合は、歩行にも支障が出るケースも少なくありません。

ただし、現在は治療薬が大きく進歩しており、早期に治療を受ければこうした状態を防げる可能性が高まります。

関節が動かなくなる前に治療を始めることが、普段の生活を守るうえで大切です。

肺や心臓など、全身に他の病気を引き起こす可能性がある

リウマチの炎症は関節だけにとどまらず、肺や心臓など全身に広がることがあります。

代表的な合併症が「間質性肺炎(かんしつせいはいえん)」です。

間質性肺炎は肺の組織そのものに炎症を起こし、咳や息切れが現れる病気です。

初期は自覚症状が乏しいことも多く、気づかないうちに進行している場合があります。

また、慢性的な炎症にさらされることで、心臓や腎臓の病気にもつながる可能性があるといわれています。

こうした合併症を避けるためにも、関節の炎症をきちんとコントロールすることが大切です。

自己判断で治療をやめると症状が再び悪化する

「症状が落ち着いたから」「薬の副作用が心配だから」という理由から、自己判断で薬をやめてしまう方がいますが、これはリスクの高い行動です。

薬をやめてから半年もしないうちに症状が再燃し、同じ薬を再び使っても以前ほど効かなくなってしまうケースがあります。

また、一度悪化した状態を元に戻すために、以前より強い薬が必要になったり、副作用のリスクが高まったりすることもあります。

経済的な事情や副作用への不安があるときは、自己判断で中止するのではなく、まずは主治医に相談してください。

薬の調整や公的支援の活用など、一緒に解決策を考えることができます。

リウマチ治療の目標は「寛解」を目指すこと

リウマチ治療の目標は「寛解」を目指すこと

リウマチは現在のところ完治が難しい病気です。

しかし、寛解(かんかい)と呼ばれる状態を目指すことで、発症前に近い生活を取り戻せる可能性があります。

「寛解」とはどのような状態か

寛解とは、関節の痛みや腫れがほぼなくなり、血液検査の値も正常に近い状態で、関節破壊も進まない状態を指します。

具体的には、以下の3つの要素がそろった状態が目標とされています。

  • 症状がほぼ消えている状態(痛みや腫れがない)
  • 画像検査で関節破壊の進行がほとんど認められない状態
  • 日常生活の動作や社会生活を支障なく行える状態

寛解の状態を保てれば、関節の機能を維持しながら、リウマチを発症する前と変わらない生活を送ることが期待できます。

「完治」との違いとリウマチ治療が目指すゴール

完治とは病気そのものがなくなった状態ですが、リウマチは現在のところ根本的な原因がまだ解明されていないため、完治を望むことは難しい状況です。

一方、寛解はあくまで、病気の勢いを薬でコントロールできている状態で、多くの場合は治療を続けることで維持が可能です。

近年の治療薬の進歩で、以前と比べて寛解を目指しやすくなっています。

2001年時点の寛解率が約8%だったのに対し、2020年代にはおよそ60%前後まで改善したとされています。

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リウマチの進行を抑えるための主な治療法

リウマチの進行を抑えるための主な治療法

リウマチの治療にはどのような方法があるのでしょうか。

薬物療法を中心に、リハビリや手術も含めた主な治療の選択肢をご紹介します。

薬物療法

リウマチ治療の中心は薬物療法です。

炎症を抑え、関節破壊の進行を防ぐことが目的です。

主に次のような薬が用いられます。

抗リウマチ薬

抗リウマチ薬は、リウマチ治療の基本となる薬です。

痛みを一時的に抑えるだけでなく、免疫の異常に直接働きかけることで病気の進行を抑える作用があります。

いくつかある抗リウマチ薬のなかでも、「メトトレキサート(MTX)」は世界的に多くの患者さんに使われているリウマチ治療の中心的な薬で、効果が現れるまで数週間から数ヶ月かかることがありますが、関節の破壊を防ぐ効果が期待できます。

抗リウマチ薬は効果が現れると症状が落ち着きますが、治ったと感じて自己判断でやめてしまうのは危険です。

医師の指示のもとで継続することが大切です。

生物学的製剤

生物学的製剤は、体の中で炎症を引き起こす特定のたんぱく質の働きをブロックする注射薬です。

抗リウマチ薬だけでは十分な効果が得られない場合に用いられます。

近年では、JAK阻害薬と呼ばれる内服薬も出てきており、一部の患者さんには、生物学的製剤と同程度の効果が期待できると報告されています。

ただし、免疫を抑える働きがあるため、肺炎や風邪などの感染症にかかりやすくなる点には注意が必要です。

消炎鎮痛薬

消炎鎮痛薬は、関節の腫れや痛みを和らげるための薬です。

あくまで痛みや炎症を一時的に抑える薬で、関節破壊の進行を止める効果はありません。

抗リウマチ薬の効果が出るまでの間などに、補助的に使われることが多いです。

ステロイド

ステロイドは炎症を強力に抑える薬で、痛みや腫れを素早く和らげる効果が期待できます。

抗リウマチ薬の効果が出るまでの間や、炎症が強い時期に補助的に使われるケースは少なくありません。

ただし、ステロイドは関節の破壊を根本から止める効果が確認されているわけではなく、長期間飲み続けると骨がもろくなる、感染症にかかりやすくなるといった副作用も出やすくなります。

そのため、ステロイドだけで長期間管理を続けるのではなく、抗リウマチ薬などの治療と組み合わせて使うことが基本的な考え方となっています。

リハビリや生活習慣の見直し

薬物療法と並行して、リハビリや日常生活の工夫も大切な治療の一環です。

関節に過度な負担をかけないよう、リハビリスタッフによる指導のもと、関節の動く範囲を保つためのストレッチや筋力トレーニングを行います。

炎症が強い時期は無理に動かさず安静が基本です。

しかし、症状が落ち着いているときには適度な運動で筋肉を維持することが、関節の機能を守る助けになります。

生活習慣面では、バランスのとれた食事、十分な休養、禁煙が推奨されています。

また、日常での工夫として、電動式の調理器具や滑り止め付きの道具を使い、関節への負担を減らすとよいでしょう。

手術療法

手術療法は、薬物療法やリハビリで効果が得られなかった場合の選択肢です。

代表的な手術には、炎症の原因となっている関節の内側の膜を取り除く「滑膜切除術」と、破壊された関節を人工関節に置き換える「人工関節置換術」があります。

ただし、現在は薬の進歩によって関節破壊を防ぎやすくなっているため、手術が必要になるケースは以前より少なくなっている傾向があります。

リウマチで薬を使わない治療はできる?

リウマチで薬を使わない治療はできる?

結論から言うと、リウマチの治療には原則として薬物療法が必要です。

「できれば薬を使いたくない」「副作用が心配で飲み始めるのが怖い」という気持ちをもつ方は多いですが、薬を使わないまま放置すると関節の破壊が進み、日常生活に支障が出るリスクがあります。

医師が薬を処方するときは、一人ひとりの持病や体質、年齢などをふまえたうえで、「副作用のリスク」と「薬を使うことのメリット」をきちんと天秤にかけています。

つまり、必要と判断したうえで処方しているということです。

そのため、薬が必要な状態で投薬をやめてしまうと、副作用のリスク以上に、リウマチが悪化して生活が困難になるリスクのほうが大きくなる場合もあります。

一方で、症状や使っている薬の種類によっては、減薬や休薬を検討できるケースもあります。

もし、「薬を減らしたい」「副作用が心配」という気持ちがあるときは、自己判断でやめるのではなく、医師に気持ちを率直に伝えて相談することが大切です。

まとめ

リウマチは、放置すると関節の破壊や変形が進み、日常生活に支障が出るだけでなく、肺や心臓など全身にも影響が及ぶことがあります。

自己判断で薬をやめてしまうと、症状が再び悪化し、以前より難しい治療が必要になる可能性もあります。

一方で、早い段階から適切な治療を始めることで、関節の破壊を防ぎ、発症前に近い生活を取り戻せる可能性が高まることもリウマチの特徴です。

「薬が怖い」「面倒くさい」という気持ちはよくわかりますが、まずは医師に相談することが大切です。

内田クリニックでは、リウマチ専門医による丁寧な診察と、一人ひとりの状態に合わせた治療を行っています。

少しでも気になる症状がある方、治療に踏み切れずにいる方は、一人で抱え込まずにご相談ください。

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記事監修者

医療法人社団内田クリニック 院長 内田 嘉雄

医療法人社団内田クリニック 院長

内田 嘉雄(うちだ よしお)

略歴

  • 2005年4月 東京大学医学部附属病院臨床研修医
  • 以後、関係病院をローテーションし研修を行う
  • 2014年4月 東京都立墨東病院 リウマチ膠原病科勤務
  • 2022年10月 医療法人社団内田クリニック院長

資格

  • 日本整形外科学会専門医
  • 日本リウマチ学会専門医・指導医
  • 日本人工関節学会認定医
  • 難病指定医

コメント

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当院では整形外科疾患全般に対し、生活指導・内服・注射・リハビリテーションを提供しています。手術療法が検討される場合は、近隣の総合病院と連携し対応しています。

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また、高齢化やリウマチ性疾患などで増加している骨粗鬆症に対しても、内服・注射・リハビリにて対応しています。上下肢の装具についても、義肢装具士と連携し作成可能です。

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