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整形外科が整骨院への通院を嫌がるのはなぜ?理由と円満に併用するための手順を解説

整形外科で診察を受けたとき、「整骨院には行かないでください」と言われて戸惑った経験はありませんか?

整形外科と整骨院を併用したいと考える方は少なくありません。

しかし、医師に相談すると難色を示されたり、健康保険が使えないと言われたりすることがあります。

なぜ整形外科の医師は整骨院との併用を嫌がるのでしょうか。

また、もし整形外科と整骨院を併用する際には、どのような点に注意すればよいのでしょうか。

この記事では、整形外科が整骨院との併用を嫌がる理由、両者の違い、保険適用のルール、適切な併用方法について解説します。

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目次

整形外科が整骨院の併用を嫌がる理由とは

整形外科が整骨院の併用を嫌がる理由とは

整形外科の医師に「整骨院にも通いたい」と相談すると、難色を示されたり、「整骨院には行かないでください」と言われたりすることがあります。

医師が整骨院との併用に慎重な姿勢を示すのには、いくつかの理由があります。

ここでは、医師が整骨院との併用を嫌がる背景について詳しく解説します。

検査なしでの施術にリスクを感じるため

整骨院では、レントゲンやMRIなどの画像検査を行うことができません。

そのため、骨折や靭帯損傷、内臓損傷などの見えない損傷を見逃してしまう可能性があります。

医師の立場からすると、十分な検査をせずに施術を続けることは、症状を悪化させるリスクがあると考えます。

そのため、検査を行わずに整骨院に通うことに対して、医師は慎重にならざるを得ないのです。

症状の経過が分かりにくくなるため

整形外科と整骨院の両方に通院していると、どちらの治療によって症状が改善したのか、あるいは悪化したのかを判断することが難しくなります。

医師としては、自分の治療方針に基づいて経過を観察したいと考えるため、施術が加わることで治療効果が曖昧になることを避けたいのです。

また、予期しない症状の変化が起きた際に原因を特定しにくくなることも懸念材料となります。

業務の負担が増えるため

整骨院に通う場合、保険会社や整骨院から医師に対して診断書や同意書、経過報告などの書類作成を求められることがあります。

こうした書類の作成は医師にとって通常診療以外の業務となり、時間と労力がかかります。

また、整骨院での施術内容について保険会社から問い合わせが入ることもあり、その都度対応が必要です。

こうした負担が増えて日々の診療に影響が出ることを避けるためにも、併用を嫌がる医師は少なくありません。

トラブルに巻き込まれる可能性があるため

整骨院の施術に対して、保険会社が支払いを拒否したり、治療費の妥当性が争点になったりした場合、医師が証人として呼ばれたり、意見書の提出を求められたりすることがあります。

また、整骨院での施術が原因で症状が悪化した場合、責任の所在が曖昧になり、医師が説明を求められることもあります。

こうしたリスクを避けるため、整骨院との併用を嫌がる医師が多いのです。

整形外科と整骨院の違い

整形外科と整骨院の違い

整形外科と整骨院は、どちらも体の痛みや不調に対応する施設ですが、その役割や提供できる内容には違いがあります。

ここでは、それぞれができることを解説します。

整形外科(医師)ができること:診断・検査・医療行為

整形外科は医師が診療を行う医療機関で、法律によってさまざまな医療行為が認められています。

整形外科でできる主な医療行為は以下のとおりです。

  • 診断:症状を評価し、病名を特定する
  • 画像検査:レントゲン、MRI、CTなどで目に見えない損傷を確認する
  • 投薬・注射:痛み止めや湿布などの処方、注射による治療をする
  • 手術:必要に応じた外科的処置をする
  • 診断書の作成:保険請求や労災に必要な診断書を発行する
  • 後遺障害診断書の作成:交通事故などで後遺症が残った場合の診断書を作成する

整形外科では、医学的な根拠に基づいた診断と治療が行われ、幅広い医療行為に対応できる点が特徴です。

整骨院(柔道整復師)ができること:施術

整骨院では、国家資格である柔道整復師が施術を行います。

柔道整復師は医師ではないため、医療行為は行えませんが、法律で認められた範囲内で施術がを行えます。

整骨院でできる主な施術は以下のとおりです。

  • 急性の外傷への施術:骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷(肉離れ)などへの施術(骨折・脱臼は応急処置を除き医師の同意が必要)
  • 物理療法:電気治療、温熱療法、冷却療法などで痛みの緩和や血行改善を図る
  • 手技療法:マッサージやストレッチ、関節の調整などで身体のバランスを整える
  • 運動療法:関節の可動域を広げる、筋力を回復させるなどの運動指導をする

ただし、整骨院では画像検査、診断、投薬、手術などの医療行為はできません。

また、診断書の発行もできないため、保険請求や法的な手続きには整形外科の診断書が必要です。

整骨院の強みは、夜間や土日も診療している施設が多く通いやすいことや、手技による施術を受けられることですが、提供できる範囲には限界があります。

整形外科と整骨院の併用と保険適用のルール

整形外科と整骨院の併用と保険適用のルール

整形外科と整骨院を併用する場合、保険の適用について知っておいた方がよいルールがあります。

保険が使えるのは、どちらか一方だけ

健康保険を使用する場合、同じ時期に同じ症状で、整形外科と整骨院の両方に保険を適用することは原則として認められていません。

もし両方に保険を使って通院していた場合、健康保険組合の調査で発覚すると、整骨院での施術費用が全額自己負担となる可能性があります。

後日、整骨院から施術料金を全額請求されることもあるため注意が必要です。

無断での併用はバレてしまう理由

「申告しなければ、整形外科と整骨院の併用はバレないのでは?」と考える方もいるかもしれません。

しかし、健康保険組合は、保険が正しく使われているか定期的に調査を行っています。

この調査は後日行われるため、通院時は問題なく保険が使えたように見えても、後から保険組合に指摘され、整骨院での施術費用を返還するよう求められることがあります。

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例外的に併用が可能なケースもある

健康保険では原則として併用できませんが、例外的に認められるケースもあります。

併用が認められる主なケースは以下のとおりです。

  • 別の症状や部位の場合:腰痛と捻挫など、異なる症状であれば同時期でも保険適用可能
  • 医師の同意がある場合:医師が同意書を発行すれば同じ症状でも併用が認められることがある
  • 交通事故の場合:自動車保険が適用されるため、保険会社が認めれば併用可能

併用が認められるケースは限られており、事前の確認と手続きが不可欠です。

整形外科と整骨院をうまく併用するための手順

整形外科と整骨院をうまく併用するための手順

交通事故で怪我をした場合、整形外科と整骨院を併用することは可能ですが、適切な手順を踏まないとトラブルになる可能性があります。

ここでは、併用するための正しい流れを解説します。

1:まずは整形外科で医師の診断を受ける

怪我をした場合、まずは整形外科を受診しましょう。

レントゲンやMRIなどの画像検査を受けることで、骨折や靭帯損傷などの見えない怪我を早期に発見できる可能性があります。

また、医師による診断書は保険請求や後遺障害等級認定に必要不可欠です。

整骨院では診断書を発行できないため、整形外科を受診しないと後々の手続きで困ることになります。

2:医師に整骨院へ通いたい理由を伝え同意を得る

整形外科での診断を受けた後、整骨院にも通いたい場合は、医師に相談し、同意を得なければなりません。

相談するときは、具体的な理由を伝えることが大切です。

例えば、「仕事の都合で診療時間内に通院できない」「自宅近くに整骨院があり通いやすい」「手技による施術を受けたい」など、整骨院に通う必要性を説明しましょう。

医師が整骨院での施術を認めた場合は、記録に残してもらうか、必要に応じて同意書を発行してもらうことが大切です。

3:保険会社へ事前に連絡し相談する

交通事故で怪我をした場合は、相手方の保険会社への連絡が必要です。

医師の同意を得た後、保険会社へ整骨院にも通院することを伝えましょう。

事前に連絡せずに整骨院に通うと、後から施術費用を請求しても認められず、全額自己負担となる可能性があります。

4:整骨院に通い始めても整形外科への定期的な通院は続ける

整骨院に通い始めた後も、定期的に整形外科を受診することが重要です。

整骨院だけに通院していると、保険会社から「医師による治療が不要になったのではないか」と判断され、治療費の支払いを打ち切られる可能性があります。

また、後遺障害が残った場合、医師による継続的な診察がないと、後遺障害等級認定を受けることが難しくなります。

整形外科や保険会社に整骨院への通院を拒否された時の対処法

整形外科や保険会社に整骨院への通院を拒否された時の対処法

整形外科の医師や保険会社に整骨院への通院を拒否されてしまった場合、どのように対応すればよいのでしょうか。

ここでは、具体的な対処法を解説します。

まずは拒否された理由を冷静に確認する

整骨院への通院を拒否された場合、まずは理由を確認したうえで、対応を考えることが重要です。

医師が拒否する理由としては、「症状が軽く、整骨院に通う必要性が認められない」「整骨院の施術内容を把握できないため、治療方針に支障が出る」「過去にトラブルがあった」などが考えられます。

保険会社が拒否する理由としては、「医師の同意が得られていない」「施術の必要性が認められない」「過去の事例から支払いを認めていない」などが挙げられます。

通院中の整形外科医に相談し意見書などを依頼する

保険会社が整骨院への通院を認めない場合、整形外科の医師に相談し、整骨院での施術が必要であることを証明する意見書や診断書を作成してもらう方法があります。

ただし、意見書の作成は医師にとって通常診療以外の業務となるため、快く引き受けてもらえないこともあります。

その場合は、整骨院に通いたい理由を丁寧に説明し、協力をお願いしてみましょう。

整骨院の利用を認めてくれる別の整形外科へ転院する

別の整形外科に転院する選択肢もあります。

交通事故の場合に転院する際は、保険会社に連絡し、転院先の医療機関名と転院理由を伝えましょう。

転院先では、改めて診察を受け、整骨院に通う必要性について医師に相談してください。

ただし、頻繁に転院を繰り返すと、保険会社から不信感を持たれる可能性があるため注意が必要です。

交通事故の場合は弁護士などの専門家へ相談する

交通事故の怪我で、保険会社とのやり取りがうまくいかない場合や、適切な補償を受けられるか不安がある場合は、交通事故に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士は、保険会社との交渉の代行や、法的な観点からのアドバイスなどが可能です。

一人で悩まず、早めに専門家に相談することで、適切な補償を受けられる可能性が高まります。

整形外科と整骨院に関するよくある質問

整形外科と整骨院に関するよくある質問

整形外科と整骨院についてよくある質問をまとめました。

整形外科ではなく整骨院だけの通院ではダメですか?

整骨院だけに通院することは、おすすめできません。

整骨院では画像検査や診断ができないため、見えない怪我を見逃してしまう可能性があります。

また、診断書を発行できないため、保険会社への治療費請求や後遺障害等級認定を受けることが難しくなります。

特に交通事故の場合、事故と怪我の因果関係を証明するためには、医師による診断書が不可欠です。

まずは整形外科を受診し、医師の診断を受けた上で、必要に応じて整骨院を併用するようにしましょう。

整骨院に通うと交通事故の慰謝料は減りますか?

整骨院に通うこと自体が慰謝料の減額につながるわけではありませんが、通い方によっては減額されるリスクがあります。

医師の同意なく整骨院だけに通院していたり、整形外科への通院が極端に少なかったりする場合、保険会社から「医学的に必要な治療を受けていない」と判断され、慰謝料が減額される可能性があります。

また、整骨院での施術期間が長すぎる場合も、『漫然とした施術』とみなされ、一部の期間が慰謝料の対象外となることがあります。

整体やカイロプラクティックとは何が違いますか?

整骨院、整体、カイロプラクティックは、いずれも手技による施術を行いますが、資格や保険適用の有無に違いがあります。

  • 整骨院:国家資格である柔道整復師が施術を行う。骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷など急性の怪我には健康保険が適用される
  • 整体:民間資格で国家資格ではない。身体のバランスを整える施術を行うが、保険は適用されない
  • カイロプラクティック:アメリカ発祥の手技療法で、日本では民間資格として扱われる。背骨や骨盤の歪みを調整する施術を行うが、保険は適用されない

まとめ

整形外科の医師が整骨院との併用を嫌がる理由は、検査に基づかない施術へのリスク、症状の経過把握の難しさ、業務負担の増加、トラブルへの懸念などが挙げられます。

整形外科と整骨院を併用する際は、まず整形外科で診断を受け、医師に整骨院への通院について相談し、保険会社へ連絡したうえで、整形外科への定期的な通院を続けることが重要です。

内田クリニックでは、日本整形外科学会専門医および日本リウマチ学会専門医が、整形外科的な治療やリハビリテーションを提供しています。

交通事故による怪我でお悩みの方、整形外科と整骨院の併用について不安がある方は、まずは当院にご相談ください。

※当院では、交通事故で自動車保険を使用している患者様については、整骨院との併用を認めておりません。あらかじめご了承ください。

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記事監修者

医療法人社団内田クリニック 院長 内田 嘉雄

医療法人社団内田クリニック 院長

内田 嘉雄(うちだ よしお)

略歴

  • 2005年4月 東京大学医学部附属病院臨床研修医
  • 以後、関係病院をローテーションし研修を行う
  • 2014年4月 東京都立墨東病院 リウマチ膠原病科勤務
  • 2022年10月 医療法人社団内田クリニック院長

資格

  • 日本整形外科学会専門医
  • 日本リウマチ学会専門医・指導医
  • 日本人工関節学会認定医
  • 難病指定医

コメント

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当院では整形外科疾患全般に対し、生活指導・内服・注射・リハビリテーションを提供しています。手術療法が検討される場合は、近隣の総合病院と連携し対応しています。

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