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圧迫骨折の痛みが取れない原因は?リハビリの進め方とやってはいけないこと

圧迫骨折と診断され、リハビリを続けたにもかかわらず、「いつまで経っても痛みが取れない」「骨はくっついたと言われたのに、なぜ痛むのだろう」と不安に感じていませんか?

治療後も続く痛みには、骨を含めたさまざまな原因が隠れている可能性があります。

この記事では、圧迫骨折の治療後も痛みが取れない原因やリハビリの進め方、日常生活での注意点について分かりやすく解説します。

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圧迫骨折の痛みが取れない場合に考えられる4つの原因

圧迫骨折の痛みが取れない場合に考えられる4つの原因

圧迫骨折は多くの場合、2〜3ヶ月程度で痛みが落ち着いていきますが、一方で「いつまでも痛みが取れない」と感じる方も少なくありません。

なぜ痛みが長引くのか、主な4つの原因を見ていきましょう。

背骨の変形が残っている

圧迫骨折では、背骨の椎体(ついたい)と呼ばれる部分が潰れるように変形します。

一度潰れてしまった椎体は、骨がくっついた後も元の形に完全には戻りません。

多くの場合、ある程度変形した状態のまま固まります。

変形が残ると背骨全体のバランスが崩れ、周囲の筋肉や靭帯に過度な負担がかかり続けます。

その結果、腰や背中の痛みが続いてしまうことがあるのです。

骨がうまくくっついていない

通常、折れた背骨は時間の経過とともに固まっていきますが、まれに骨がうまくくっつかず、不安定な状態が残ってしまうことがあります。

『偽関節(ぎかんせつ)』と呼ばれ、骨がしっかりと固定されていないため、立ち上がったり寝返りを打ったりするたびに、折れた部分がわずかにグラグラと動いてしまいます。

この不安定さが神経や周りの組織を刺激し続け、痛みを引き起こす原因となるのです。

骨粗しょう症が進行している

圧迫骨折を起こす方の多くは、元々骨粗しょう症を抱えています。

骨粗しょう症は、骨の密度が低下して中身がスカスカになり、骨がもろくなる病気です。

骨がもろい状態のままだと、一度折れた場所が固まるまでに通常よりも長い時間がかかります。

そのため骨が十分に固まらない間、動くたびに骨折部位に負担がかかり、持続的な痛みの原因となるのです。

また、骨密度が極めて低い場合、せっかく骨折が治りかけていても、日常生活のわずかな動作でその周辺に微細なひびを繰り返してしまうことがあります。

結果、「いつまでも痛みが引かない」「治ったはずなのにまた痛む」という状態が続いてしまうことがあります。

安静期間による筋力の低下

コルセットをつけて安静にしている期間中、どうしても体を動かす機会が減るため、背骨を支える筋肉が弱くなります。

背筋や腹筋などの体幹筋が弱まると、背骨を安定させる力が落ち、動作のたびに背骨に余計な負担がかかります。

このような状態が続くと、痛みで動けない、さらに筋力が落ちる、背骨への負担が増して痛みが続くという悪循環に陥りやすくなるのです。

圧迫骨折で痛みが取れないときにこそリハビリが重要な理由

圧迫骨折で痛みが取れないときにこそリハビリが重要な理由

「痛いのに動いても大丈夫なのかな」と不安に思うかもしれません。

圧迫骨折では痛みが残っているときこそ、リハビリが大切です。

動かずにいると筋力はどんどん落ち、背骨を支える力がさらに弱まっていき、その結果、ちょっとした動作でも痛みを感じやすくなる悪循環が続きます。

ここでは、リハビリが必要である具体的な理由を解説します。

筋力を回復させ背骨を支えるため

圧迫骨折のあとは、痛みやこわばりから体を動かさなくなることが多く、その結果、姿勢を保つための筋肉(腹筋・背筋など)が急速に衰えます。

背骨を支える筋肉が弱ると、もろくなった骨に負担が集中し、痛みが長引いてしまうのです。

リハビリでは、弱った筋肉を少しずつ使いながら、筋肉が骨をサポートしてくれる状態を取り戻します。

筋肉が十分に働けば、動作時の衝撃が緩和され、痛みの軽減につながります。

姿勢を整え痛みの悪化を防ぐため

背骨が一つ潰れると、背中が丸まって前かがみの姿勢になりやすくなります。

姿勢の崩れは、腰だけでなく首や肩、膝など全身に広がり、あちこちに二次的な痛みを引き起こす要因になるのです。

リハビリでは、硬くなった筋肉をほぐしつつ、低下している筋力を回復させ、正しい姿勢や体の動かし方を再学習します。

姿勢のバランスを整えることで、特定の場所だけに負担が集中するのを防ぎ、長期的に続く痛みの改善や、新たな圧迫骨折の再発予防を目指します。

新たな骨折を予防するため

圧迫骨折は一度起こると、骨のもろさや姿勢の変化などが重なり、次の骨折が起きやすくなる傾向があります。

次の骨折を防ぐためにも、リハビリで筋力やバランス能力を回復させ、骨に負担をかけずに体を支えられるようにすることが大切です。

特に高齢者では、長期間の安静によって体力低下や廃用症候群を引き起こしやすいため、無理のない範囲で早期から体を動かすことが再骨折予防につながります。

圧迫骨折の痛みに対応するリハビリの進め方

圧迫骨折の痛みに対応するリハビリの進め方

圧迫骨折のリハビリは、骨折の状態や回復の程度に合わせて段階的に進めていきます。

骨折直後は安静にしつつ、できる運動から始める

骨折してすぐの時期は、コルセットが完成するまでの間、基本的にベッド上で安静にして過ごします。

ただし、ずっと動かないでいると筋力や関節の動きがあっという間に落ちるため、負担がかからない範囲で、手足の関節を動かす程度の軽い運動から始めます。

また、『どう動けば腰に負担がかかりにくいか』という体の使い方を覚えることも、この時期の大切なリハビリの一つです。

コルセットを装着し、徐々に体を動かす

圧迫骨折の状態が安定し、医師から歩行などの動作訓練を始めてよいと判断されたら、必要に応じてコルセットを装着し、少しずつ体を動かしていきます。

歩く練習や足腰の筋力を回復させる訓練が中心になり、骨折した部分の負担を避けながら、日常生活の動作を取り戻していきます。

なお、コルセットをつけていても体をひねる動作はできてしまうため注意が必要です。

また、骨折した部分の損傷につながる動作(椅子に勢いよく座る、重い荷物を前かがみで持ち上げるなど)は避けるようにしましょう。

日常生活動作の改善や再骨折予防を図る

日常生活の中で痛みをコントロールしながら、将来の再骨折をできるだけ防ぎ、長く自立して生活を続けられることを目指します。

自宅でできる運動を続けながら、定期的に通院して状態を確認していきます。

「骨がついたから終わり」ではなく、正しい姿勢の習慣づけや骨粗しょう症の治療も並行して続けることが、次の骨折を防ぐうえでとても重要です。

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圧迫骨折のリハビリで行う運動メニュー例

圧迫骨折のリハビリで行う運動メニュー例

リハビリの内容は、骨のくっつき具合や痛みの強さに合わせて段階的に調整します。

運動の内容や強度は、一人ひとりの状態によって異なり、痛みを我慢して行うと逆効果になることもあるため、実際に行う際は必ず医師や療法士の指示に従いましょう。

ドローインや腹式呼吸

ドローインは、息を吐きながらお腹を凹ませることで、腹横筋と呼ばれる体幹の深いところにある筋肉を鍛えるエクササイズです。

腹横筋はコルセット状に腰を取り囲んでいる筋肉で、トレーニングによって腰の骨の安定性向上と腰痛の軽減が期待できます。

ドローインは、腹式呼吸と組み合わせて次のように行います。

  1. 仰向けになり両膝を軽く曲げた姿勢になる
  2. 鼻からゆっくり息を吸いながら、お腹を膨らませていく
  3. 口からゆっくり息を吐きながら、お腹をへこませてその状態を5秒間保つ

息を吐くときにお腹を意識するあまり、背中が丸まりやすいです。

骨折した部分の負担になるため注意しましょう。

お尻上げ運動や椅子スクワット

お尻上げ運動(ブリッジ)は、仰向けに寝た状態から両膝を立て、ゆっくりお尻を持ち上げる運動です。

お尻の筋肉や太ももの裏側の筋肉を鍛えることができ、骨盤・腰椎周囲の安定性向上に役立ちます。

持ち上げるときも下ろすときも、ゆっくりと行うことがポイントです。

椅子スクワットは、椅子に浅く腰かけた状態から、腰を曲げずに股関節から体を前に倒しながら立ち上がる運動です。

足腰の筋力を鍛えることで、転倒しにくい体をつくることが期待できます。

膝がつま先より前に出ないよう意識し、急激な動作は避けましょう。

硬くなった筋肉を伸ばすストレッチ

長期間の安静やコルセット装着によって、背中や股関節周囲の筋肉は硬くなった状態です。

硬くなった筋肉は関節の動きを制限し、痛みの一因になります。

筋肉の柔軟性を出すために、ゆっくりとストレッチを行いましょう。

ただし、圧迫骨折のリハビリにおいては、背中を丸めるストレッチや体をひねるストレッチは禁止です。

骨折部に負担のかからないストレッチを行うことが基本となります。

個人によって適切なストレッチは異なるため、必ず専門家の指導を受けたうえで実施しましょう。

圧迫骨折のリハビリでやってはいけないこと

圧迫骨折のリハビリでやってはいけないこと

圧迫骨折のリハビリでは、避けるべき動作があります。

特に骨が完全にくっついていない時期に行ってしまうと、骨折部の状態を悪化させたり、新たな骨折を引き起こしたりするリスクがあります。

事前に把握しておき、症状の悪化を防げるようにしておきましょう。

体を前に曲げる・ひねる動作

前かがみの姿勢は、椎体が潰れた部分に強い圧力をかけます。

同様に、体をひねる動作も潰れた部分にねじりの力を加え、骨がくっつくのを妨げる可能性があります。

洗顔で前かがみになる、重い荷物を前かがみで拾う、振り返ろうとして腰をひねるなど、日常の中でよく行う動作のため注意が必要です。

重い物を持ち上げる

重い物を持ち上げる動作は、背骨に強い圧力がかかります。

特に、床に置いてある重い物を持ち上げる際には、前かがみと組み合わさることで骨折した部分への負担がさらに大きくなります。

治療中はなるべく重い物を持つことを避け、どうしても必要な場合は家族など周囲の方に協力を求めましょう。

転倒につながりやすい行動

圧迫骨折後は姿勢の変化や筋力低下によってバランスが取りにくくなり、転倒リスクが高まります。

転倒は、痛みの悪化や新たな圧迫骨折、大腿骨頸部骨折(太ももの付け根の骨折)を引き起こす原因にもなりかねません。

滑りやすい床での歩行、暗い場所での移動、急いで立ち上がる動作、段差の多い場所での歩行などは特に注意が必要です。

手すりや杖を積極的に活用し、住環境を整えることも圧迫骨折の痛みを改善するためには大切な要素です。

まとめ

圧迫骨折で痛みが取れない原因は、背骨の変形、骨がくっついていない状態、骨粗しょう症の進行・安静期間による筋力低下など、複数の要因が絡み合っています。

リハビリは時期に合わせて段階的に進めることが大切で、焦って無理な運動をすると状態を悪化させるリスクがあります。

自己判断で運動するのではなく、専門医の診断と理学療法士などの指導のもとで、リハビリに取り組むことが大切です。

内田クリニックは、整形外科学会専門医・日本リウマチ学会専門医が在籍し、リハビリテーションも実施しています。

また、当院では適応症のある患者様を対象にした動作解析も行っています。

リハビリ開始前・途中・終了時の各段階で計測を行い、特に動画を用いて歩行の様子をご確認いただきます。

これにより、自身の現状を理解しやすくするとともに、治療効果を確認していただき、リハビリへの意欲向上につなげています。

「圧迫骨折後の痛みが続いている」「圧迫骨折後のリハビリをしてもらいたい」という方は、ぜひ一度当院にご相談ください。

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記事監修者

医療法人社団内田クリニック 院長 内田 嘉雄

医療法人社団内田クリニック 院長

内田 嘉雄(うちだ よしお)

略歴

  • 2005年4月 東京大学医学部附属病院臨床研修医
  • 以後、関係病院をローテーションし研修を行う
  • 2014年4月 東京都立墨東病院 リウマチ膠原病科勤務
  • 2022年10月 医療法人社団内田クリニック院長

資格

  • 日本整形外科学会専門医
  • 日本リウマチ学会専門医・指導医
  • 日本人工関節学会認定医
  • 難病指定医

コメント

東京都墨田区にある内田クリニックのホームページをご覧頂きありがとうございます。

当院では整形外科疾患全般に対し、生活指導・内服・注射・リハビリテーションを提供しています。手術療法が検討される場合は、近隣の総合病院と連携し対応しています。

関節リウマチをはじめとするリウマチ性疾患の診断・治療を専門領域としており、高血圧・脂質異常症・高尿酸血症など生活習慣病の治療にも対応しています。

また、高齢化やリウマチ性疾患などで増加している骨粗鬆症に対しても、内服・注射・リハビリにて対応しています。上下肢の装具についても、義肢装具士と連携し作成可能です。

妊娠・出産を検討する若年層から高齢者まで、状況に応じた治療選択肢をご提案し、相談しながら一緒に治療を行っています。

常に知識と技術を更新し、皆様に最善の医療を提供できるよう努めています。

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